前回から引き続き、グラデーションにこだわりました。
ただひたすらに粒々を描き、こつこつと色を付けていく地道な作業。
今まで描いてきた絵の中で一番時間がかかりましたが、やりたいことをやり切った感があります。
最近、絵を描くことを通して、「成長」とは、自分に制約を加えていくことかなと思うようになりました。
制約を増やすことにより、自分にとって不純な要素を取り除き、自分だけが感じとることができる純粋な美しさに近づいていく、自分の内面に深く潜り込むことができる、と感じています。
絵を描くほどに「もっと違う良い道があるかもしれない」という探求の道筋が見えてきます。それを自分で検証していくことが、成長に繋がっていくと思っています。
また、自分独自の洞穴を掘り進めることで、自分だけの絵に特化できれば、おのずと他者との差別化(ガラパゴス化)も図れます。
そういった自分の探求を他人が見た場合、自分の考えや感性の違いにねじれや歪みを感じて、面白いのかもしれません。そういう世界を私も展開していきたいと思っています。
今回は、グラデーションだけで絵を描きましたが、次はさらに色彩を絞ると言う制約を加えてみて、自分の心がどう反応するかを試してみたいと思います。
※2022年1月23日追記
渾身の力作であるこの絵をTwitterでアップしたところ「8いいね」どまりでした。
時間をかけたから、自分に思い入れがあるから、他人に良いと思ってもらえるわけではありませんね。
自分の労力の投入量と評価は全くの別物である、ということです。
Twitterでは、どちらかというと過去の手法で描くよりも新しさや挑戦を見せた方が「いいね」がつく気がしています。